2022/05/01

「株式トレーディング練習帳」による、バックテスト練習法(つづき)

数日前に書いた記事、
「過去の似ている相場環境の検索」を使った「鉄板エントリーの銘柄探し」のバックテスト練習例
lhttps://www.hosono.org/2022/04/blog-post_24.html

この続きを、書いてみようと思う。

これはあくまでも私の 自己流の方法 であり効果が保証できないので、
わざわざお勧めできる内容ではない。

さて、まず、本日(2022/5/01)時点での最終取引日(2022/4/28)を基に、
過去の似ている相場を探してみようと思う。

「トレード検証用 過去の似ている相場環境の検索」ツールを開いてみると、
次のような画面が表示されるが、今回は素直に、一番目の日付(1998/6/22)を選択してみる。


PPP推移表の色彩を見ると、似ているわけではないけれども、下落方向であることは共通しているので、とりあえずこれで良しということにしておこう。

<2022/4/28>

<1998/6/22>


今回、新しいボタン「株式トレーディング練習帳」を儲けてみたけど、
それは後で解説するので、先に、「観察銘柄の候補」ボタンを押して、
スクリーニング結果一覧を出してみる。


この中から、自分なりの基準で、銘柄を選定していくのだが、
その過程は、きちんとメモしておいた方がよい。

ただ単に「見るだけ」だと、何も得ることはできないので、
考えて記録しておくことが、自分のノウハウ蓄積につながる。

例えば、次のような定型フォームを作って記入する。
手書きでもEXCEL入力でも、やりやすい方法でよい。

ここで銘柄を厳選した後に、
銘柄名をクリックして詳細画面を開き、
1日ずつめくってみる、という作業は欠かせない。

ここからが、机上での 実践トレーディング練習 になる。

画面で出てきたシグナルをもとに、今の自分の実力で、
チャート付きの詳細画面を1日ずつめくりながら、

・今日は何もせずに「待つ」
・「買い」or「売り」のエントリーする
・「手仕舞い」をする

等の判断を下すことになるけれども、
それを実際の過去データで当てはめてみて、
価格を記入し、毎日の損益を時系列に記入し、
手仕舞い時の損益、つまり勝ち負けを記入し、反省する。

ここまでの一連の流れを経験しなければならない。

できることならば、実際に自分が利用している
証券会社の売買ツールに可能な限り近い形で
記載できた方がよい。リアルであればあるほどよい。

例えば、次のような定型フォームに記入しておく。


数が多いと、雑 になるけれども、それは問題ではない。
これも、できることならば、
チャート付きの詳細画面を1日ずつめくった時に、

損益(含み損益)を記載した時に、どういう気分になるのか?
証拠金は大丈夫なのか?

も、記録しておいた方がいい。

そうでないと、
「あと1日待つのか?」「怖くて手仕舞うか?」の判断が
練習と本番で、ぜんぜん違うことになるからである。

それと、本番トレードでは、
注文を何時に出すのか? という要素もある。

当日の 14:30過ぎに「大引成行」で注文するのか?
翌朝の「寄付成行」で注文するのか?
逆指し値で注文するのか?

等によって、本番と成績のギャップが出てくる。

とりあえず私は、日中、チャートは見ない方針なので、
注文は原則として、翌朝の「寄付成行」 を採用する。

そうすると、記入表にも、翌日の始値 を記録することになる。

スクリーニングされてきた銘柄がたくさんある場合、
1銘柄あたり1枚で記録していくと、ものすごい紙を消費するので、
これはさすがに、EXCEL に記入した方がよいけど、それも面倒くさい。

本番では、数銘柄に厳選するはずなので、
毎日続けるには、1日1~2銘柄でいいと思う。

とにかく、いろんな場面をやってみれば、雰囲気が分かると思う。
この机上トレードで利益が出せるパターンを身につけることができたら、
いよいよ本番トレードでの実習となる。

過去日での机上トレードは1銘柄でもいいから、
最新日での机上トレードを1銘柄やってみるとよい。

これは、「トレダビ」等のデモトレードサービスを使って、
最新の本物相場で行うことができる。

練習どおりに、本番をやってみればいいだけである。


さて、前述の 「株式トレーディング練習帳」ボタン を紹介すると、
これを押してみると、次のような画面が出てくる。

株式トレーディング練習帳

これは、手書きの「株式トレーディング練習帳」の自動出力版である。
これを毎日プリントして、練習に活用するとよい。

スクリーニング結果から銘柄を選別するのに「ADX」指標を重視するので、
それを表示させている。

ADXが日足&週足&月足で 赤色の [上] マーク 、つまり、
+DI値 が -DI値 を上回っていて「上昇力が優勢」の状態 で、
ADX値が大きくて上昇中 の時は、

「PPP赤折れ」の状態のままで 先行エントリーしても大丈夫な場合が多い!

と判断することもできる。
「PPP」に変化するのを待ってからエントリーすると、すでに遅く、
手仕舞い時に利益が残らないケースが多いからである。

その検証結果を確認するために、
いちいち手書きをしていたのでは効率が悪いので、

以前作った「タラレバ玉帳」が役に立つ。

玉帳 のリンクに 「答 有or無」 という2つのリンクがある。

たとえば、一番目の銘柄 「5706 三井金属鉱業」を見てみよう。

■答 「有」

タラレバ玉帳(答あり)

■答 「無」

タラレバ玉帳(答なし)

この2つは、つまり、翌日以降の価格を表示するかしないか?の違いである。

答 「有」 バージョンは、検証に使用し、
答 「無」 バージョンは、印刷して練習に使用することを想定している。

ちなみに今回の例では、

もし 1998/6/22 に「5706 三井金属鉱業」を100株かって 45日放置すると、
ほぼ毎日利益が積み上がっていく、という様子を数値で見ることができる。

画面左の数値リンクからは、チャート画面を開くことができるので、
どのような経過でそうなるのか、分析を行うこともできる。

これも、先に示した 手書きでの「仮想トレード記録票」の代替えに使える。

そしてこの「タレレバ玉帳」は、本番トレードでも使用することができる。
最新日の相場で、同じ手順をふんで、毎日トレード経過を記録するとよい。

「タレレバ玉帳」と名付けた理由は、
本番で同じようにトレードすることが難しいからである。

チャートを見たらきっと、怖くて利益確定してしまったり、怖くて手仕舞ったり、
そのまま何もせずに損失を拡大させたり、という行動をしてしまうからである。

だから練習でも、本番トレードで見るのと同じチャートとテクニカル指標で、
あたかも本番であるかのような心理状態で、記入していく必要がある。

それをやるかやらないか? で、成果は決まると思う。

ADX と RSI を使う人の必読書「ワイルダーのテクニカル分析入門」

高額だけど役に立つ本の一つに、
ワイルダーのテクニカル分析入門」という本がある。

私が使っているテクニカル指標である RSI と ADX の開発者による解説書である。

約20前に、この本を \10,800円で購入して読んでみた時は、
期待したわりには内容も薄く、ただ高いだけの本だと思っていた。
しかも、A4サイズのデカすぎる本なので、本棚の奥に隠れていた。

それが約1年前、Kindle版が 500円の特価で売られていたので、
久しぶりに読んでみたら、今まで見えなかった 行間 が読めてきて、
とても意味深い本であることに気がついた。

20年前と違って今は、自分で過去30年分の株価データの四本値をもとに
自作システムで RSI も ADX も計算して分析した経験もあるので、

「作者が 何を知りたくて、この指標を考案したのか?」

という観点で読むことができたからである。

肉眼で見ることのできる「計算式」や「使用例」という
結果物を見ただけでは知恵など生まれない。

むしろ、
肉眼では見ることのできない真の原因、つまり、

作者の "思い"、"ひらめき"、"気づき"、"情熱"、"こだわり" 等

こそが、最も重要な 情報(知恵) だった。
それを考えると、 \10,800円 + 500円 は、高くない買い物だったと実感している。

その後私は、「ADX」(DMIを含む)という指標をとても重要視するようになった。

私の自作分析ツールで、ADX を入れるようになって、
その成績を見ると、一目瞭然かもしれない。

トレンドフォロー系の大半のテクニカル指標やシグナルの
「信憑性」があるのか? という最も肝心な疑問に応えてくれるのが
まさに「ADX」であるからである。

つまり、ADXの値が低い場面は、PPP(パンパカパン) ですら信憑性は低い、となる。

そして「ADX」は、日足だけでなく、週足と月足も複合して見ると、
さらに有効なシグナルになる。

でもその有効なシグナルを知ったとして、
勝率をもっと高められるのか? 利益をもっと確保できるか?
は、さらにもっと別な技術が必要になる。

そのシグナルをもとに、どういうトレード判断をして、どういう注文を出すか?

というような技術である。

 ・シグナルが出る前に 見切り発車で 素直に仕掛けるべき場面
 ・シグナルが出る前に 見切り発車で 逆に 仕掛けるべき場面
 ・シグナルが出た後に 遅れて 素直に仕掛けるべき場面
 ・シグナルが出た後に 遅れて 逆に仕掛けるべき場面

等の見極めである。

これを全部完璧に、システム的にやろうとしたら、プロには絶対勝てない。
プロのディーラー等は、スーパーコンピューター(スパコン)を使って
全パターンを常に実験して、最適な方法でやっているはずである。

一般の個人投資家は、
「分からない場面は、やめておく」 という行動ができるのが強み
なので、

その「やめておく」の判断のために、システムを活用すればよい。

システム判断なんてなくても 誰でもうまくいくような場面であることの裏付けとして、
目に見える形で数値で提示して、怖がっていてわがままな 自分を納得させること

これこそが、私がトレーディングツールに求める条件である。

世の中に、そういう 理想のシステムが存在しないので、
自分で今、試行錯誤しているけれども、
理想のシステムが存在しないからこそ、
ワクワクした期待感に満ちた作業になっているのかもしれない。

「ワイルダーのテクニカル分析入門」の おわりに の部分を読むと、
作者(ワイルダーさん)の気持ちが、今ならば、よく分かる。
最後に、引用しておこうと思う。
(ディレクショナルムーブメント・インデックス = 「DMI」。 ADX はこの一部)


おわりに

 本書の冒頭に、ひとつのシステムを使って、すべての市場において安定した利益を上げることはできないと述べた。

トレンドフォローのシステムは、方向性のある市場では一貫して利益を上げる反面、方向性がなくなると一貫して損失を出してしまう。

つまりトレーダーに必要なのは、手持ちのデータを使って方向性を見極め、それを数値に置き換える方法だということになる。

これに対する筆者の答えは、ディレクショナルムーブメント・インデックスである。

これが最善あるいは最終的なものかどうかは分からないが、筆者の知るかぎりでは最初の決定的な打開策だと思う。

 筆者はこれまでにも検証とチェックを重ね、「究極の方法」だと思えるシステムをいくつか考案してきた。そしてそのたびに研究に没頭するのはやめて、このシステムでトレードをしていこうと思うのだが、結局、また今朝のように、夜中の3時に目が覚めて、新しい概念を思いついてしまう。

こうなると、もうそれを追求するほかはなく、これは永遠に終わることのない研究ではないかと思うこともある。

 もし早朝の啓示がこの先も続くのなら、いつの日か本書の続編を書くことになるかもしれない。

 そのときまで、良いトレードを続けてほしい。幸運を祈る。

J・ウエルズ・ワイルダー・ジュニア.ワイルダーのテクニカル分析入門 ——オシレーターの売買シグナルによるトレード実践法(Kindleの位置No.1357-1368).パンローリング株式会社.Kindle版.

2022/04/29

ローソク足と移動平均線以外のテクニカル指標の成績は、せいぜい50%だと割り切る

「日経225先物」チャート約30年分を、
ローソク足と移動平均線以外にいくつかのテクニカル指標を付加して
1日分ずつ日めくりしていく結果、何を思い知ることになるか?

時々現れるすごいシグナル、たとえば 複合的なゴールデンクロスや、
高値・安値抜け等 のシグナルが出た時に

「これは最強の 買い のシグナルだから上がるに決まっている!」

と思ってみると、その後はぜんぜん逆の動きをすることが多い。

では、トレードシグナルやテクニカル指標は役に立たないのかといえば
そんなことはなく、すごく役立つこともある。

で、結局、トータルでは、当たるも八卦当たらぬも八卦 で、
せいぜい50%くらいの信頼性しかないことを思い知って、
がっかりするかもしれない。

つまり、約30年分のチャートを追体験してみることで、

 「完璧なトレードシグナルやテクニカル指標など、無い!」
 「結局は、五分五分くらいにしか信用できない!」

ということを思い知る、とても残念で辛い教訓を得ることができる。

考えてみれば分かることで、
もしシステム判断だけで100%当たるシグナルがあれば、
プロのディーラー等がそれを使って自動的に儲けるので、
一般人がそれに勝負を挑んでもナンセンスなのである。

一般人は「ド素人ならでは優位性」を活用しないと 勝負にすらならない。

シグナルや指標が50%程度にしか役立たないものだと割り切れれば、
「当たる時」とはどんな時か? を知って、
「当たる時」にだけ活用すればよい、ということになる。

それは、圧倒的な形勢 になっている時が多い。しかし・・・

強い上昇 または 下降トレンドが明確になってきた時に、
そのシグナルが出たことを根拠にエントリーすれば「遅すぎる!」
ということも多く、それは「当たらない時」の側にカウントされる。

逆に、本当のエントリーポイント(押し目、戻り目等)の時は、
不安定な時期なので 当てにならないシグナルを出すことも多く、
それも「当たらない時」の側にカウントされる。

トレードシグナルは、一歩遅れて現れるものだから、次のようなことが言えると思う。

 ・エントリー時は、トレードシグナルは当てにしない(遅効性があるため)
 ・トレードシグナルは、買い玉 or 売り玉 の 保持 or 追加 の根拠に使う
 ・トレードシグナルは、手仕舞い(利益確定 or 損切り)の最終通告に使う

これを踏まえて、過去のテクニカルチャートを分析していきたい。

日めくりトレード練習用「日経225先物テクニカルチャート」画像集

2020年9月8日に書いた記事
「日経平均株価の移動平均線サマリー画像を使っての、日めくりトレード練習」https://www.hosono.org/2020/09/nik225summary19900716-20200828.html

を久しぶりに見つけて、その無声動画を見てみた。

1年半前の旧バージョンのツールで作った画面なので、
最新版でもういちど作り直してみた。

今度は、日経平均の先物(日経225先物)チャートを使って、
そして、この1年半の間に改良した機能を盛り込んで、
2022年4月26日時点のデータで作成している。

1日あたり1秒で、自動めくりしていき、130分かけて
約31年分の 日経225先物 のチャートを追体験できるので、
チャートやシグナルをある程度理解した状態で臨むならば、
相場のエッセンスを 高速で自習することができることになる。

余計な 後づけ知識やノウハウ よりも、
「日経225先物」相場のチャートそのものの中にこそ、
真実の情報、つまり 原理と事象 が凝縮されている。

日足チャートは、ローソク足1本進むのに、
1日=24時間=86,400秒 の時間を要するので、
1秒 に 1日進むということは、
86,400倍のスピードでチャートを見ているのと同じことになる。

この、ただ眺めるだけの自動めくり静止動画 は、
復習用なので、場面を絞って、じっくり学習するためには、
画像に書き込みを入れたり、要らない日を省略したり、
自分のペースで日めくりしたり、していく必要がある。

そのためのこのチャート画像(7,668枚)の原本を、
このブログのこのページを読んでいる人だけに、提供したいと思う。

次のリンクからダウンロードを行い、
画像ビューア(Windowsフォト等)で開き、
左右のカーソルキーで日めくりできるようにして使うことができる。

日経225先物 テクニカルチャート画像ファイル(1991/02/01~2022/04/26)
(注意! 約3GBあり)

まずは手始めに、自分が参加したことのある 最近の相場を確認してみるとよい。

わざわざ約30年分を通して見ていくこのとの究極の目的は、

 ・ド素人でも 利益が出せるような簡単な場面は、どんな状況の時か?
 ・その場面が終焉するシグナルを、自分は確実に捉えられるか?

ということである。

そんな場面だけを「参加する」にして、
それ以外の場面をすべて「参加しない」にできれば、
それこそが

「ド素人でも確実に利益が得られる究極のノウハウ」

ということになる。

たくさん練習をして、技術を磨き上げて、にわか株職人 になってしまうと、
自分の技量を試すために どんな場面でも 参加したくなる欲望に駆られる。

株やFXのトレーディングは、

 ・究極のプロフェッショナルや職人
 ・究極の「ド素人」(勝ち逃げに特化)

しか、成功の道はないと考えている。

私はプロではなく、技術もぜんぜんないので、

「ド素人」の優位性、つまり「勝ち逃げするだけ」を活かしたトレード法を、
今後も追求していこうと思う。

2022/04/28

RSI(Relative Strength Index)は、日足・週足・月足 を全部確認しておきたい。

RSI(Relative Strength Index)という有名なテクニカル指標がある。

私は今まであまり重視してこなかったけど、
実際に自分で計算して、失敗トレードの分析に使って見ると、
意外に役に立つ指標であることに気づいた。

今から3年前(2019年4月)に、日経平均株価のRSIの値をそのまま、
ポイント・アンド・フィギュア(P&F)の形にしてみたことがある。

細野式ポイント&フィギュア for RSI

この時に、日足だけでなく、週足と月足のバージョンも作ってみたところ、
RSIを MTF(マルチタイムフレーム)で見ると、新たな発見があることに気づいた。

トレードの鉄則は「谷越えを買って、山越えを売る」に尽きるので、
その判断に少しでも役立つのであれば、実用化できることになる。

RSIの一般的な使い方では、
レンジ相場では役立つが トレンド相場では役に立たない、とされているが、
それは主に「日足」チャートのことだけが前提になっていることが多い。

トレンド相場の場合は、その上位の時間枠(週足、月足)のRSI値が参考になる。

日足の上昇トレンドで、RSIが100近くに張り付いているような場合でも、
さすがに 月足のRSIで 90を超えてくると買われすぎでそろそろ天井が近い、
という判断もできるようになる。

日経225先物 や 米ドル/円 等の出来高の多い相場では、
月足RSIで 100近くに張り付くような場面は、さすがにほとんどない。

個別株でも、高値づかみをしたくなければ、
月足RSIが 90以上のものは候補から外しておけばよい。

長期間の膠着状態で、狭いレンジ相場が続くような場面では、
日足・週足・月足の全てのRSIが 50%近くに集まるので、
より信憑性のあるシグナルとして活用することができる。

あくまでも参考程度に活用するならば、役に立つ。

2022/04/26

株やFXのトレーディングを始めるのに絶対に必要な準備

株やFXのトレーディングは、シロウトが成功するのは 厳しい世界だという。
プロであっても、ずっと勝ち続けられる人はそう多くない、とも言われる。

成功の定義は「ずっと安定して勝ち続けられる」ということであり、
一時的に大勝ちしても、どこかで大損したら、失格である。

ブームに乗って株を始める人が増えるのは「上昇トレンド期」なので、
シロウトが参入しても簡単に勝つことができたりするけれども、
上昇トレンドが終わる頃には、そうして得た利益のほとんどを
一部のプロ(外人含む)に 根こそぎ奪われてしまうパターンにはまる。

「相場環境の変化」つまり、上昇トレンドが終わるシグナルを見抜き、
プロと同じように、そこで手仕舞い(利益確定 or 損切り)ができること
が最低限必要な技能である。

上昇トレンドが終わった後はしばらく揉み合い状態になることが多いので、
そこでは一旦傍観して絶対に休むことを覚え、
次に訪れるトレンド(再上昇 or 下落)を待ち続ける、というパターンを
身に着ける必要がある。

  • 勝ちパターンになったチャンスの時にだけ勝負する
  • それ以外の分からないときは休んで、次のチャンスを「待ち続ける」

これが徹底できれば、「ずっと安定して勝ち続けられる」はずである。
でもこの「待ち続ける」を徹底できること こそが、最も難しい。

いろいろな勉強方法や、いろいろなトレーディング手法があるけれども、
どれを選択したとしても、過去の相場を使って、

  • 相場の環境分析(トレンド or 揉み合い)
  • 相場状況に応じた、自分の手法での机上トレード(記録付)

のシミュレーション練習を十分行って、
机上で利益を出せるようになってから、本番に臨むのがよいと思う。
机上で勝てなければ、本番で勝てることはない。

机上で勝てるようになって、その勝ちパターンを体得できたら、本番で試してみるとよい。

もし私のツールを使って過去相場で練習してきたならば、
それと同じ方法で、最新日の相場で、本番をやってみることができる。

過去相場の環境分析練習 と 机上トレード練習 こそが、
株やFXのトレーディングを始めるのに絶対に必要な準備 だと思う。

2022/04/24

「過去の似ている相場環境の検索」を使った「鉄板エントリーの銘柄探し」のバックテスト練習例

株式トレーディングで、個別銘柄のスウィングトレードを行う場合にも、
バックテストによる検証作業と それを実践できる練習 が欠かせない。

システムトレードの場合はむしろ、システム的な練習をすべきである。

バックテストを行う「過去日」は適当に選んでもいいけれども、
どうせならばシステム的に割り出した、何らかの根拠がある日付を選ぼう!
ということで、

「今日と PPPレシオ(相場全体に占めるPPP銘柄の割合)が似ている日」

をリストアップして、そこから選ぶことを考えてみた。

その考えて作ってみたのが、
トレード検証用 過去の似ている相場環境の検索」ツール
である。

選ばれた過去日は、実はあまり似ていないかもしれないけど、
あまりにもかけ離れていると意味がないので、最終的には、
裁量、つまり人間の判断 が必要になる。

「PPPレシオ」がほぼ同じの場合、たとえば 山登りで、同じ標高500Mの場所でも、
それが 上り坂 と 下り坂 のどちらの道なのかで、180度 意味が変わる。

だからまず、「PPP推移表」を比較してみて、
色彩があまりにも違っていたら、方向が違う と判断できる。
なるべく同じ色彩の状態の日を選べば、

「今日、わざわざ株式トレードに参加すべきか、それとも休むべきか?」

を判断するのに役立つかもしれない。
どうなるか先が分からない時にはトレードはしない、を徹底した方がよい。


さて、理屈では分かっても実際にどのようになるのか?
少し具体的に例を示したいと思う。

まず、本日(2022/4/24)時点での最終取引日(2022/4/22)を基に、
過去の似ている相場を探してみようと思う。

トレード検証用 過去の似ている相場環境の検索」ツールを開いてみると、
次のような画面が表示される。

トレード検証用 過去の似ている相場環境の検索

いくつかの候補日が出てきたので、上位から3つ、確認してみる。
まずは本日(2022/4/22)の「PPP推移表」を開いてみる。

PPP推移表(2022/04/22)

見るからに、下落傾向の色彩である。
次のうち、どれが一番、色彩が近いだろうか?

■2016/04/14

  これはちょっと、色彩が明らかに違う。


■2010/10/25

  これが、何となく似ているかも。


■2019/07/19

  これも少し違うかな?



この3つの中では、2010/10/25 の色彩が一番近いので、
この日にタイムスリップして、銘柄選定を考えてみようと思う。


2010/10/25 の表示行に記載されている「観察銘柄の候補」リンクをクリックすると、
次のような画面が表示される。


今回は、下落トレンド中の、下落銘柄狙いなので、とりあえず
「2.戻り目待ち(▼下降トレンド中)」としてリストアップされた銘柄を見ていく。

このリスト表示の時点で、

・月足RSIが 20未満 (売られ過ぎで、そろそろ底値付近)
・ADXが [上] 表示 (+DI が -DI を上回っている状態)
・ADXが 20未満  (トレンドがなく膠着状態)

のような銘柄ははじめに候補から除外しておいてもよい。


今回、例として、一番上にある 「1951 協和エクシオ」 を観察してみる。
銘柄名のリンクをクリックすると、次の画面が開く。
売買判断に必要なテクニカル指標 等を1画面に集めたものである。

1951 協和エクシオ 2010/10/25

左上には、今回スクリーニングされた意図でる
2_逆PPP赤折れ → 逆PPP狙い」 が表示されている。

「月足が逆PPP + 週足が逆PPP + 日足が逆PPP赤折れ」 の銘柄なので、
日足が逆PPP になっている時に「空売り」で利益を得ることを狙う戦略である。

この条件を途中で変更してはならないし、
条件を満たさなくなったら撤退しなければならない。

初日は当然、条件を満たしていないので、初日にエントリーすることはなく、
翌日以降、株価のステータスが変わったらエントリーを検討することになる。

本番トレードでは、翌日以降のステータスは、翌日になるまで分からないけど、
過去トレードでは、翌日へ 日めくりすることで、次の日に進めることができる。

キーボードから [→] カーソルキーを押すと次の日にめくれるけど、
画面左下の [→] リンクをクリックしてもよい。

次の日(2010/10/26)へめくってみると、次のようになる。

1951 協和エクシオ 2010/10/26

条件を満たしたので、ここでエントリーすることになる。
当日の 14:30~15:00 頃、上ヒゲ陰線で引けたことを確認して、
「大引け成行」注文で 空売り注文をしてもよいし、
翌日に「寄付成行」で 空売り注文をしてもよい。

でも、月足チャートを見てみると、前回安値 の 700円で
何度も支えられていることが確認できるので、
700円で反発することも十分に考えられるので、
ローソク足 1本か2本 程度で 売り逃げするか、
あるいはエントリーを見送った方がよい と判断する。

資金および技術がある人はともかく、
あまり上手でない人は、本番ではやらない方がよいかもしれない。
今回はあくまでも「練習」という前提である。

さて、次の日(2010/10/27)。
再び「日足逆PPP 赤折れ」になって、横に並んだ。

1951 協和エクシオ 2010/10/27

ここで 手仕舞ってしまっても 損失は出ないので、
14:30~15:00 の間に撤退してしまってもよい。

でも、陰線で引けているので、あと1日様子を見て、
続行するのか撤退するのかを決めてもいい。

自分で判断した内容をメモしておくことが重要である。

そして、次の日(2020/10/28)。

1951 協和エクシオ 2010/10/28

1日待った場合は、少しだけ利益が出たことになる。

日足では、直近下値を突破したので、追加してもよい場面だが、
月足チャートを見て 700円で支えられる可能性が高いことを考えると
そろそろ下げ止まる不安がある。

不安がある時は、ポジション量(株数)を増やすよりも減らした方がよいので、
勝っている時に、ポジションの半分を利益確定しておくのが賢明である。

もしこれが本番トレードだったら、全部 利益確定してしまいたくなるけど、
ここは半分くらいにしておいて、残り半分は、もう1日様子をみるのもよい。

で、この後はどうなったか? といえば、
それは、チャートをめくって、自分で確認してみるとよいが、
やはり ここで下げ止まって、急上昇することになった。

もし、まだまだどんどん下がるはずだ! などと傲慢に考えて
「空売り」のまま放置していたら、損失を出して大慌てをすることになる。

練習トレード と 本番トレード では、資金に対するプレッシャーが全然違うので、
資金に余裕がなければ、練習どおりにトレードすることは難しいけど、
あらかじめ机上で、失敗パターンを経験しておいて、反面教師にすることはできる。


ちなみに、もう一つの 練習に役立つ機能として、
一番右の列にある 「玉帳表示」 という機能がある。

今回の例では、 2022/10/26 のエントリー時に、
玉帳表示の [売] というリンクをクリックすると、
次の「タラレバ玉帳」が表示される。

タラレバ玉調(1951 協和エクシオ)

空売り 100株 の建玉をこのままずっとそのままにしていたらどうなるか?
を、今後45日間、粗利益として表示してくれる。

画面左側にある 日足、週足、月足 の列の数値は、
ローソク足の x本後 の姿の チャート表示のリンクである。

それを表示すると、次のようなチャートになる。

1951 協和エクシオ チャート

これはむしろ、その後の 「買い」 で利益が得られる黄金パターンだった。
(グランビルの法則、 相場師朗先生の技名だと「N大」)

もし、空売りで損失を出してしまった場合でも、
資金を失ってゲームオーバーになっていなければ、
この上昇で、損失をとりかえすことも可能である。


こんなふうに、シミュレーションしながら練習を繰り返すことで、
経験値を増やしていくことができるはずである。

いろんな相場状況のパターンで、同じ練習をしてみると、
ものすごく簡単な日で ほぼ全勝するような日 と
ものすごく難しい日で ほぼ全敗するような日 があるけど、

買ったり負けたりするけど、なぜだかよく分からない 日が圧倒的に多い。

本番トレードでは、ものすごく簡単な日 だけ参加して、それ以外の日は休む ようにしたい。

それを自分の目で確かめて自分に徹底的に納得させるために、
この私のツールを役立てることができると思う。

2022/04/21

「過去の似ている相場環境の検索」ツールで、銘柄選定のバックテストを行う意味

個別株のトレーディングでは、「銘柄選定」という要素が重要になる。
数日から数週間という短い期間で行う スウィングトレード では、
ファンダメンタルズよりもテクニカル分析が「銘柄選定」のキモになる。

個々の銘柄のチャート分析による売買判断だけでも、
ものすごい技量を持つ人ならばうまくトレードできるかもしれない。

でも、私のような 並みの技量しか持たない人の場合、
うまくいったり、いかなかったり を繰り返すことになる。

個別銘柄の値動きは、その業種 や 相場全体のトレンド を見て、
風向きが「上方向」「下方向」「横方向」のいずれかを見極めて、
それと同じ方向を向いた銘柄を選んでいけば、失敗は少なくなる。

風向きは、1日ごとに、刻々と変化していく。
その風向きの変化を日々確認しながら
エントリーと利食いを適切に行うことができれば、
それこそが最強のトレード手法ということになる。

確実に勝てるチャンスの場面がどこなのか?を知って、
そのチャンス場面だけトレードに参加し、
それ以外の場面では一切参加しないで次のチャンスを待つ、
ということが徹底できれば、わざわざ失敗する必要はなくなる。

実際、1年のうちに、チャンスは数回しかないかもしれないけど、
トレードの回数を増やして成功トレードを増やすことよりも
失敗トレードを限りなく減らす方が 勝率が高くなる、と思う。

さて、
「過去の似ている相場環境の検索」ツールを使って出てきた
過去の相場の状況を「PPP推移表」を使って確認してみて、

そんな日にトレードを行うと、どういう結果になるのか?

を調べてみることから始まる。


もし、明確な 上昇トレンド または 下落トレンド の場合、
PPP一覧」でリストアップした銘柄の 損益結果を見て、

 ・PPP または PPP赤折れ の銘柄が「買い」で利益が出ている
 ・逆PPP または 逆PPP赤折れ の銘柄も「買い」で利益が出ている

という状態ならば、これは強力な 上昇トレンド なので、
「買い」で飛び乗っても、トレンドの休止になるまでの間に、
「勝ち逃げ」できる自信があれば、参加しても大丈夫である。

週足や月足の RSI指標が 90%を超えている銘柄は避ける等、
自分なりの基準で最終選考を行うことができれば精度が上がる。

逆に、相場の方向性が明確でない時にトレードを行うと、
上がったり下がったりランダムな値動きをするので、
利益が読めない ことになる。

そんなランダムな日にトレードを行うと、どんな痛い目を見るか?

ということを、失敗経験を机上で済ませて、思い知っておいた方がよい。

BBW推移表」を見れば、
相場が膠着状態に入った ことが確認できるので、
次のチャンス「その膠着状態が 弾ける時」を待つ。


膠着状態からの弾け を毎日監視するには、
ポイント・アンド・フィギュア チャートが最適である。

過去の相場において、
次のチャンス「その膠着状態が 弾ける時」を待つために、
チャートを、ゆっくり考えながら、日めくりで進めていき、
どこでエントリーして、どこで EXIT(損切り or 利食い)するか?
を、同じ銘柄の同じ場面で、何度もやってみるとよいと思う。


2022/04/18

「過去の似ている相場環境の検索」ツールに、色を付けてみた。

これから新たに株式トレーディングを始めようとする人は、
損をすることは考えずに、利益が得られることだけを期待して、
いきなり本番で大事なお金をつぎ込んで、見切り発車してしまう。

もともと莫大な資金を持っていて長期投資を行うならば、
損切りをしない限り失敗にはならないかもしれないけど、
少ない資金であればあるほど、そして短期であればあるほど、
成功者は少なくなっていく。

デイトレードになると、ほんの一部の人が
大多数のシロウトさんの損失をすべて 利益として得てしまう。

スウィングトレードならば、動きが遅い分、
じっくり考えて、のんびりしたトレードを行うことができるが、
その分、損失を被った時の金額も大きくなる。

ではどうすれば、勝てるようになれるのか? といえば、
「練習」と「実践」で「経験」を積んで上手くなるしかない、と思う。

デイトレードでは、そのためのすばらしい練習ツールが存在する。
練習君プレミアム」である。

でもスウィングトレードで、しかも個別株ともなると、
理想的な練習ツールが見つからない。

トレダビ」のようなデモトレードができるサービスもあるけれども、
それ以前の、銘柄を選定する過程における練習あるいはシミュレーション
ができるツールについては、理想的なものが見つからない。

私が欲しいツールは、
今日の相場と似ている過去相場を探して、
その日にタイムスリップしたと過程して、
その日時点で見えているテクニカル指標を使って、
銘柄選定や売買判断を行うことができて、
その結果を分析したり反省したりできて、
擬似的に「失敗経験」と「成功経験」を積めるもの
である。

そういう意図で作ってみたのが、
トレード検証用 過去の似ている相場環境の検索」ツールだった。



まだまだ、検索の精度はあまり高くないけれども、
概ね似ていればOKだし、過信しなければ大丈夫、と
割り切って考えて使えば、役に立つかもしれない。

このツールは、PPPレシオ(相場全体に占めるPPPの割合)をもとに
過去相場を検索するものだけれども、数字の羅列なので、
とても見づらいということに気がついた。

せっかく先週、PPPレシオ(相場全体に占めるPPPの割合)に
色を付けてみることをやってみたのだから、
このツールにも適用したら見やすくなるのではないか?
と思いついたので、さっそくやってみることにした。


<日本株バージョン>

トレード検証用 過去の似ている相場環境の検索(日本株)

<米国株バージョン>

トレード検証用 過去の似ている相場環境の検索(米国株)


あくまでも目的は、擬似的な「経験」を積むことなので、
まずは出てきた日付の過去相場を把握してみて、
銘柄選定と疑似売買をやってみるのがお勧めである。

失敗は極力、本番ではなくて 練習 で経験しておいて、
その対処ができてから本番に臨みたいものである。

2022/04/15

移動平均線(MA)が1箇所に密集している銘柄を見つけられる機能を追加

これから大きく値動きしそうな銘柄を選ぶ場合、
移動平均線が密集している状態から拡散し始めた頃が理想である。
相場師朗先生の手法でいうと「ものわかれ」である。

既に移動平均線が拡散してしまった銘柄を選ぶと、
出遅れて「高値づかみ」になる可能性が大きいので、
そうなる前に観察しておいてチャンスを狙うのが基本である。

私の自作ツール群にはもともと、移動平均線が集中している状態を調べる機能があった。
でもそれは「赤(5MA)の近くに他の移動平均線が近くにある」というものであり、
「株塾の公式ツールをパクっている!」 という批判をした人がいたので、取り下げていた。

べつに「赤(5MA)の近く」であることには こだわらないので、
「終値(1MA)の近く」に変えて復活させることにした。

終値(1MA)に対して、終値の1%以内に位置している移動平均線(MA)を表示する
というだけなので、計算式も単純である。

私が勝手に名付けるとすれば、SMAC (Simple Moving Average Convergence) である。
たとえば、NYダウのチャートを見ると、1箇所に集まってくる様子が確認できる。


さてもう一つ、ポイント・アンド・フィギュア(P&F)チャートも
ワンクリックで開けるようにリンクを追加した。

大きく値動きするチャンスだけを狙うトレードを行うには、
BBW (ボリンジャーバンド幅)が長い間収束していて、かつ、
MA(移動平均線)が1箇所に密集しているもの、を狙うのがよい。


2022/04/09

相場全体の概況が一目瞭然の「PPP(パンパカパン) レシオ」に、色を付けてみた。

 個人トレーダーは、どんな銘柄を選ぶか よりも
「どんな状況の時に 参加するのか」を重要視した方がいい。

過去の似ている相場を探して、銘柄選定のスクリーニングをして、
その日の時点で見えているチャートを使ってトレード実習をしてみると、

この先 絶対に上がるはず!
この先 絶対に下がるはず!

と確信できるような銘柄でも、ぜんぜん逆の結果になることが多く、
自信を打ち砕かれて、愕然とすることが多い。
うまくいく銘柄もあれば、うまくいかない銘柄もある。

「チャートはすべての事象を織り込む」というのは事実だけれども、
個別銘柄のチャート分析という「技術」だけが上手になっても、
それだけでは不十分であり、肝心な要素が抜けている。

ファンダメンタルズや出来高等の要素も重要かもしれないけど、
もっと肝心なのは、「時系列」での相場環境分析 なのだと思う。

そのために、私の自作ツールでは、何が何でもまず最初に
相場全体の状況を把握するために、画面上部に全体統計を表示している。

使う指標は、あえて名付ければ 「PPP(パンパカパン) レシオ」 である。

対象の全銘柄の PPP(パンパカパン)と逆PPP(ぎゃくパンパカパン)の割合を
パーセントで示したものである。

PPP(パンパカパン)というのは、相場師朗先生のオリジナル指標であり、
いわゆる「パーフェクトオーダー」、つまり、
短期+中期+長期の移動平均線の順番と向きが揃った状態を、
さらに具体的に定義づけして、より深い意味づけを施したものである。

PPP(パンパカパン)になっている銘柄が全体の5割を超えていたら、
上昇トレンド傾向が強いので「買い」で利益が出せる期待が高く、
逆PPP(ぎゃくパンパカパン)が多ければ「空売り」優勢になる。

いくらチャートの形状が「絶対にどうみても買いチャンス!」であっても、
相場全体が下落トレンドであれば、失敗リスクが大きいので、
私のような技量の低いトレーダーは、見送った方がよい、ということになる。

さて、しかしながら、その「PPP(パンパカパン) レシオ」も、
数字だけだと見づらいし、一目瞭然じゃないので、かなり見落としてしまう。
今日の相場の、風向きと 現在位置 は、最初に確認すべきことなのに・・・である。

だったら、色を付けてみれば見やすいのではないかと思って、
さっそく付けてみることにした。
あまり見栄えは良くないけれども、まず形にしてみることを優先した。

次の3つの相場を比較してみよう。


■今日の相場状況(2022年4月8日)


■上昇トレンド時の相場状況(2021年9月17日の例)


■下落トレンド時の相場状況(2020年3月19日の例)



これをどう活用するか?

過去の自分のトレードを反省し、次につなげるのに、ぜひ活用してほしい。


2022/04/04

株式トレーディングで「鉄板エントリー」のためのスクリーニングをやってみる

株式トレーディングには、いろいろな手法があるけれども、一長一短がある。
いろんな手法を組み合せて「足し算」しても最強の手法になることはないので、
本質的なノウハウだけを消化して、残りはすべて排泄してしまうのがよい。

テクニカル分析だけの短期売買を行う場合、
企業業績等によるスクリーニングはあまり意味がないので、
チャート形状や指標等によるスクリーニングが欲しくなる。

私が今、欲しいスクリーニングは、
「鉄板エントリー」になりそうな銘柄一覧である。
すでになっている銘柄 ではもう遅いかもしれない。
そうなる以前から注目して観察を始めておきたい。

「鉄板エントリー」は、大きく分けて、次の3種類に尽きると思う。

 1.「押し目・戻り目」

 2.「トレンド転換」

 3.長期横ばいからの放れ

これで十分であり、これだけをやることに全力集中した方がよさそうだ。
ということで、さっそく作ってみることにした。

鉄板エントリーを「待つ」ための観察銘柄スクリーニング

対象とする銘柄を「日経225」と「JPX400」の採用銘柄に絞り、
そこからスクリーニングすると、該当銘柄は絞られてくる。

この銘柄はあくまでも「観察銘柄」であり、
エントリー条件を満たすまで毎日観察を続けなければならない。

過去の似ている相場の日を探して、
その日のスクリーニング結果から結果分析ができるように改良してみようと思う。

2022/03/21

「過去の似ている相場環境の検索」ツールを復活! 米国株バージョンも追加。

 以前、主にトレード検証用として、
「今の相場環境と似ている日を過去相場から検索する」
という機能を作ったことがある。

作った当初(2020年11月頃)は、検証のために何度か使ったけれども、
昨年9月のシステムリニューアルの時以降、動かなくなっていた。

作った当時に比べて、その後にいろんなアシストツールが揃ったので、
今ならばもっと活用できるのではないか?と思い、
本日、現状復旧するとともに、米国株バージョンも追加した。
(FXについては、全体傾向の意味がないので省略)

トレード検証用 過去の似ている相場環境の検索(日本株)

トレード検証用 過去の似ている相場環境の検索(米国株)


このブログの右側にある固定メニューの「関連サイト」欄に、
「過去の似ている相場環境の検索」としてリンクしておいた。

このツールは、
相場全体に占める PPP(パンパカパン)と逆PPP(ぎゃくパンパカパン)、
つまり「相場(あいば)式のパーフェクトオーダー」の銘柄割合(単位:%)を
現在と比較して、日足と週足を含めて、近いものを
1次候補としてリストアップし、そこから選択できるようにしている。

日経平均株価またはNYダウのチャートを見ながら、
その候補日の前後をめくってみて、今日と状況が似ている日を探し、
その日にタイムスリップしたつもりで、
銘柄選定、銘柄観察、そして売買判断を下して経過観察をしながら、
トレードのシミュレーション練習を行えるのを目標にしている。

相場全体の状況を把握したうえで、
自分の「技術の未熟さ」を自覚したうえで、
圧倒的な優位性のあるトレード手法を使って
本当にトレードがうまくいくのか?

ということをあらかじめシミュレーション体験して、
本番のトレードを圧倒的な勝率で勝てる確信が持てるまで、
このツールを活用して技量を上げていきたいと思う。


2022/03/16

ボリンジャーバンド幅の狭い銘柄の ポイント・アンド・フィギュア(P&F)を見る

 ボリンジャーバンド幅(Bollinger Band Width Ratio) が ずっと10%未満の銘柄をリストアップして、その後、どうするのがよいだろうか?

ボリンジャーバンド幅は、抽象的な値 なので、単なる手がかりにすぎない。
売買判定に使うのは必ず「四本値」であるべきで、できれば「終値」が望ましい。

私の場合、一目瞭然で迷わずに判定できるのが、ポイント・アンド・フィギュア(P&F)だと思っている。

昨日はいくつかの銘柄が長いレンジ状態を上抜けした。
たとえば、「2811 カゴメ」と「3197 すかいらーく」。

■ 2811 カゴメ

「2811 カゴメ」ポイント・アンド・フィギュアチャート

「2811 カゴメ」複合チャート


■ 3197 すかいらーく

「3197 すかいらーく」ポイント・アンド・フィギュアチャート

「3197 すかいらーく」複合チャート


どちらも、PPP(パンパカパン)の始まりを捉えることができた。
圧倒的なトレンドが発生していない時は、こういうのを狙うのが良さそうだ。

2022/03/15

ボリンジャーバンド幅(Bollinger Band Width Ratio) の収束状態を時系列で見る

 ボリンジャーバンド幅(Bollinger Band Width Ratio。略してBBW) が小さい銘柄の
直近の状況を時系列で見るようにしてみた。



抽出条件としては「前日の 日足BBWが 10%未満の銘柄」だけを抽出して、
当日それが増えている場合はシグナルを表示する。

直近20日間の推移を見ているが、
ずっと 10%未満に該当している銘柄は、
週足のBBW や ADXも確認する。
RSIが 50%前後になっていれば、さらに確実である。

こういう銘柄のチャートを毎日確認し、
BBWの拡大とともに、ADXの上昇 と +DI または -DI の上昇
が確認できたら、エントリーしてみるとよい。

実は今日、リストアップしていたいくつかの銘柄が、急上昇した。

過去日を指定して、当時の自分の売買履歴を振り返り、

「もしあの時に、この表を見て判断していたら、結果はどうだったか?」

を分析するようにしたい。


ボリンジャーバンド幅(Bollinger Band Width Ratio) が収束している銘柄を抽出

 自作トレードツール「銘柄選定用 移動平均線サマリー」に
ボリンジャーバンド幅(Bollinger Band Width Ratio。略してBBW) が小さい銘柄、
つまり長期間、もみあい状態のまま膠着している銘柄の抽出機能を追加してみた。

市場全体が明確な「上昇トレンド中」「下落トレンド中」の時は、そのトレンド方向に向いた銘柄を選ぶのがよいけれども、そのトレンドの初動段階で銘柄観察を開始できるようにするためには、あらかじめ「トレンドが全くない」状態の銘柄を探しておきたい。

「もみ合い状態からの上抜け・下抜けを待っている」場面で、トレンドの順方向へ抜けてくれると、かなり楽になる。

抽出条件は、

・日足BBW(Bollinger Band Width Ratio)が 10未満
・週足BBW(Bollinger Band Width Ratio)が 15未満

としてみた。

チャートを見てみると、まさに「週足横ばい状態」の銘柄が出てくる。

併せて確認する指標として、

・ADX も低い状態であること
・RSI が50に近いこと
・移動平均線が密集していること

等がある。


エントリーのタイミングは、

・上下のレンジを終値ベースで超えたこと
・日足で、BBWとADXが同時に増加していること
・ボリンジャーバンドの ±2σを踏み越える。

等の条件で見る。

チャートギャラリーで、ボリンジャーバンドを表示させた状態で、毎日めくって観察するだけなので、簡単である。

2021/11/27

PPP(パンパカパン) 推移表を、時系列に鑑賞する

先日作った「PPP(パンパカパン) 推移表」は、
相場全体の雰囲気を まるでドット絵のアートのように、
描いてくれるものである。

この「PPP(パンパカパン) 推移表」を、
さらに時系列に見ていくことで、
まるでオーケストラの音のように、
立体的な音響として見ることができる。

今、圧倒的なトレンド中なのか否か?
そのトレンドが変化する兆しが一目瞭然なのか?

それを知るのが目的である。

圧倒的なトレンド中であることが描かれた場合、
それはすでにトレンドの終焉かもしれないので、
今さら そのトレンドに飛び乗るのではなく、
既に持っているポジションの利益確定したいものである。

トレンドの 始め と 終わり の「変化を感じる」ために使うなら、
この「PPP(パンパカパン) 推移表」は、役に立つかもしれない。

そのためには毎日、時系列に、定点観測することが必要になる。
それを目的にした「PPP(パンパカパン) 推移表」を、
さらに時系列に見ていくことで、見えなかったものが見えてくる。

2021/11/23

月足+週足+日足で パンパカパン(PPP) シグナルの推移を、時系列で一覧確認する

相場師朗先生の パンパカパン(PPP) というシグナルは、
いわゆる パーフェクトオーダー(移動平均線の向きが揃う)に、
独自の定義付け(設定値と色)を具体的に施したものである。

私にとって、このことが、とても重要な発見であり、出会いだった。
設定値(5MA、20MA、60MA他)と 色(赤、緑、青)を統一することで、
この ものさし をつかって、相場全体の傾向を分析したり、
時系列での推移を追っていくことができるからである。

だから私は、パーフェクトオーダー(PO) と パンパカパン(PPP) は、
全くの別物として、区別している。

ところで、トレンドフォローの方針でスウィング・トレードを行う場合、
月足チャート、週足チャート、日足チャート の3つの時間軸が
揃って同じトレンド方向に向いている時にだけ、トレードをしたい。

しかも、できるだけ、そのトレンド方向における
「押し目」または「戻り目」のタイミングでエントリーしたい。

月足と週足で パンパカパン(PPP) シグナルが出ている銘柄は、
そう簡単にはトレンドが崩れないと期待できるけど、
「高値づかみ」や「安値づかみ」をするのは嫌だ。

そうなると、日足だけ逆方向へ動いていて「押し目」「戻り目」を形成中
という銘柄を観察していて、それがトレンド方向へ転換してくるタイミングで
エントリーすればうまくいく確率が高い、ということになる。

そういうシグナル、つまり

「月足と週足が上昇トレンド中で、日足だけ下落していたけど、上昇に転じた」
「月足と週足が下降トレンド中で、日足だけ上昇していたけど、下落に転じた」

という状態のものを毎日観察して、品定めすればよいことになる。

というわけでさっそく、作ってみた。
日本株、米国株、取引所CFD&FX の3種類である。


日本株 の PPP(パンパカパン) 推移表

日本株 の PPP(パンパカパン) 推移表


米国株 の PPP(パンパカパン) 推移表

米国株 の PPP(パンパカパン) 推移表


取引所CFD&FX の PPP(パンパカパン) 推移表

取引所CFD&FX の PPP(パンパカパン) 推移表


「PPP赤折れ」の状態から「PPP」へ転じたものと、
「逆PPP赤折れ」の状態から「逆PPP」へ転じたものは、
シグナルが表示されるようになっている。

取引所CFD&FX の PPP(パンパカパン) シグナル

これほど慎重に銘柄選びをしたとしても、
相場全体、またはその業種のトレンドが弱い時は、控えた方がよい。
全体を見わたして、圧倒的に強いトレンド方向の風が吹いている時にだけ、
このシグナルに基づいて、順方向にトレードすることを徹底したい。

圧倒的すぎるほどの優位性のある状態になった時にだけ参加し、
失敗トレードを避けることで、自動的に 成功率を上げることができる。


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