もう5年も前の話になるが、コロナ暴落の時を、ふりかえってみたいと思う。
新しいツールで「2020/2/25」にタイムスリップしてみて、
シグナルサマリーの一覧画面を見ると、状況が一目瞭然だと思う。
私の以前のツール(相場師朗先生の株塾2019年バージョン)でも、
買いのシグナルがほぼゼロになり、売りのシグナルが99%近くになっていたが、
私の新しいツール(林則行先生の投資部2025年バージョン)でも、やはり、
買いのシグナルはほぼゼロになり、売りのシグナルが99%近くになっている。
ちなみに当時、私が入会していた「株塾」では、その1ヶ月以上も前からずっと
暴落に備えた空売りの練習をしていたにもかかわらず、
暴落直前に「急上昇」した時に、
「言われたとおりに空売りしたら大損したぞ! どうしてくれるんだ!」
というクレームを言ってくる人がいたそうだ。
最後の急上昇で、迷って、買って、大損 or 機会損失 した人も少なからずいたようだ。
次回いつの日にかやってくる大暴落の時に備えて、
林則行先生は著書の中で、「金 (GOLD)」の購入を一貫して推奨している。
講義の中でもお話されていたが、
株式市場が暴落したら直ちに金が上がる、というわけではなく、
一時的な、上がったり下がったりの乱高下は、想定しておくべきである。
そうでないと、
株式市場が暴落した時に「金 (GOLD)」も一緒に暴落したら、迷って、
「言われたとおりに金を買ったら大損したぞ! どうしてくれるんだ!」
というクレームを言ってくる人がいるかもしれない。
まず、金のETF「1540 純金上場信託(通称:金の果実)」の
週足チャートを見てみると、一方的に上昇していることが明白である。
でも2020年の値動きを見ると、少なからず乱高下していたのが確認できる。
まず、2020年2月25日にタイムスリップして、シグナルサマリーを見てみると、
買いのシグナルはほぼゼロになり、売りのシグナルが99%近くになっていたが、
例外として「1540 純金上場信託(通称:金の果実)」は新高値を付けている。
これ以前に買っていた人は、ここで大きな含み益が出ていたはずだが、
このシグナルをもとにして、この日に「買い」注文を出すと、どうなったか?
結果は、直後に急落して、10%以上の含み損を抱えてしまうことになる。
もし信用取引で買っていた場合は、損切りを執行しなければならなくなる。
2020年2月25日で、このチャートを見ていたら、ここで買うのはさすがに躊躇する。
これぞ本当の「高値づかみ」である。
2020年3月13日の、損切り執行時にチャートを見ていたら、このようになる。
「1540 純金上場信託(通称:金の果実)」を現物株として買っていたら、
損切りは行わずに、含み損を無視して保有し続けることになるが、その場合、
2月25日の高値を上抜けるのは、6月29なので、4ヶ月以上も安心できない状態が続く。
さて、もう一度、前掲の 週足チャートを見てみよう。
15,000円間近の現在の状況から見れば、ほんのちょっとの値動き、くらいにしか認識できない。
長期的に、こういう流れで上昇していくことを確信できているならば、
迷うことはないだろうし、安値付近で買い増すことだってできるはずである。
もし大きく下落しそうな場合は、
一時的に、ヘッジ玉としての空売りも行って両建にしたうえで、
売りポジションで利益を重ねて、損失軽減するというテクニックもある。
が、そんな面倒なことを一切せず、チャートも一切見ないで、
定期的に買い増ししていくか、買い増しせずに放置する、という方法でも
最終的には利益になっていることは変わりはない。
いざ、株式市場の暴落が起きて、金の価格も一緒に暴落した際に、
慌てず、迷わず、対処できるように、
過去相場でシミュレーションによる検証をしておくことは有意義だと思う。
投資は自己責任で行うものなので、他人のせいにしないためにも、
しっかりと自分で分析して、納得&確信できる状態にしておきたい。